「転職面接の時間帯は何時ごろがいいのでしょうか?」
転職エージェントをやっていると、たまに質問されることがあります。この記事では、そんな面接の時間帯について解説していきます。
希望の面接時間帯は何時くらいと伝えれば良いのかという疑問から、面接の日程調整で失敗するパターン、面接の時間がとれない転職者への解決策まで解説します。
目次
企業の面接時間帯は平日10時~19時スタート
まず前提として、企業の一般的な面接時間帯は以下です。
企業の面接時間帯は平日10時~19時スタート
加えて面接の平均時間は30分~1時間程度です。
面接官も普段は業務をおこなっており、朝一番の9時からは当日のスケジュール調整にはじまり、メールチェックや早朝会議、前日の急な対応などをおこなうため忙しいです。
転職者は在職者も多いため、18時に仕事が終わり面接会場への移動を1時間と考えると、10時~19時にて面接がスタートする場合が多いのです。
ちなみにどうしても時間が合わない場合などは、20時~21時スタートで面接を対応してくれる企業もあります。ちなみに就業時間よりも早い面接はほとんど無いと思って良いです。
さらに多くの企業で休みとなっているので、土・日・祝日も面接をしてもらえるのはかなりのレアケースだと思ってください。
有利な面接時間帯は10時~12時スタート
面接をうけるなら、なるべく有利な時間帯を知りたいと思うのが転職者の気持ちです。
面接は初対面で選考をともなう対人コミュニケーションなので、集中力が高いことが有利になります。さらに企業の面接時間帯を考慮すると、下記の時間帯が最も有利であるといえます。
面接時間帯で有利なのは10時~12時スタート
そもそも人間は昼型夜型の違いもありますが、一般的に朝起きて夜眠るかたなら、午前中がもっとも集中力が高まります。
南オーストラリア大学のドリュードーソン博士の研究にて「朝は夜に比べて作業効率が約8倍上がる」という以下の研究結果もあります。
Fatigue, alcohol and performance impairment | Nature
逆に昼食後の13時~15時は「胃腸への血液の集中」と「血糖値の急降下」によって強い眠気や倦怠感が起きるため集中力が落ちるのでおすすめしません。
ただ現実は在職中の転職者にあわせて、就業後である18時以降に面接を行うケースが多いです。
無理に午前中での日程調整に力を入れるよりも、自己分析や面接対策に時間をかけたほうが内定する確率は高まります。できれば昼食後を避け、可能なら午前中というスタンスで十分です。
面接日が決まるのが遅かった、時間帯がやたら早いor遅い時間に設定されたという理由から期待されてないと心配する転職者もいます。
これも気にしないでください、企業は期待していないor選考する気のない転職者は面接には呼びません。
絶対NG!日程調整で失敗する5つのパターン
さて面接時間帯に関連して、面接の日程調整についても解説します。
うっかりやってしまいがちですが面接そのものが失敗するのが次の5つです、しっかりと注意してください。
- 面接日程の連絡は即レスが基本!
- 面接希望日は最低でも3つ候補を出そう!
- 面接前にヘビーな予定や仕事を入れない!
- 30分~1時間程度の余裕を見ておく!
- 日程変更や再調整は分かり次第、電話で即連絡!
面接日程の連絡はメールでおこなわれることが多いです、採用担当はメール送信時のスケジュールで連絡してくるので、面接候補日が提示されれば、即対応してください。
返事が遅れることで、流動的な面接官のスケジュールがおさえられず、いつの間にか他の候補者に内定が出るパターンも多いです。
もしこちらから面接希望日を伝える場合や、提示された面接日が無理な場合は以下のように幅を持たせた希望日程・時間帯候補を最低3つ提示しましょう。
以下の日程で面接を希望します。
XX月XX日(X曜日) 10時開始※以降なら何時でも対応できます
XX月XX日(X曜日) 11時開始~12時半終了 14開始~17時終了まで
XX月XX日(X曜日) 15時開始~18時30分終了まで
面接では集中力が大切です、普段の仕事終わりに面接を受けるのは問題ありませんが、面接前に重要なプレゼンがあるなど集中力を使う仕事や予定は肉体的・精神的に疲れるのでやめておきましょう。
仕事が18時に終わって移動が20分かかるからといって、18時30分に面接を希望するのは危険です。交通機関の遅れ、道に迷う、急な電話対応などがあると遅れてしまいます。
なるべく前後30分~1時間は余裕をみておきましょう。
もし日程変更があれば、電話で即担当者に連絡してください。担当者不在でしたら、事前に電話に出て頂いた方に日程変更をお伝えして担当者にメールを送りましょう。
やむえない事情の場合はしかたありませんが、面接時間の1時間前に日程変更はさすがに印象が悪いです。何日前だったとしても日程変更は出来る限り早く伝えてください。
面接の時間が取れない人はどうしている?
そもそもの話になりますが、在職中だと平日に面接時間をさがすこと自体が難しいです。
転職エージェントの経験から、実際の在職中転職者がどのように面接時間をつくっているのかをリアルな現状を踏まえてお伝えします。
業務時間終了後18時から面接
仕事が終わってから面接を受けるのが一般的なパターンです。だいたい仕事が終わるのが17時、18時なので、移動の1時間をみて18時、19時スタートが多いです。
みなさん当日は余裕を持って仕事を前倒しですましておきます。急な仕事が発生しやすい方などは、事前に上司や同僚など周囲に「この日は予定がある」と伝えておくなど工夫しているようです。
有給を取得する
有給を使って面接にいくのもよくあるパターンです、理想は1日有給をとって午前中に1社、午後に2社面接を受けられれば理想ですが、実際は半休をとって、午前中か午後に面接にいく方が多いです。
「家族が病気で1ヶ月は有給を何度もとる可能性があります」と事前に話をつくっておく方もいます。
就業中に面接に行く実情
さて業務外や有給で面接に行けるのが理想ですが、現実は甘くはありません。実際は9時~20時までほぼ社内で働いている、有給自体がとれないといったことも多いです。
特にブラック企業で多いですが、そもそもブラック企業だから会社を辞めたいのに、面接に行けないという悪循環なのです。
さらに言えば有給がとれても、転職活動では複数社で何度か面接を行うため、何度も有給をとると怪しまれるという状況もあります。
外回りに行ける方は就業中でも内緒で面接を受けにいくかたもいます。
もちろん転職エージェントの立場から言えば絶対にやめていただきたいですが、会社を辞めずに面接を行くには他に方法が無いという現実的問題もあります。
そういった現状のなかで1つの解決策として、お昼休みなどを使ってWeb面接を受ける方も少なからずいます。
オンラインでのWeb面接を活用する
実際に面接する時間が無いという転職者に追い風となっているのが、コロナ禍で浸透したオンラインで面接をおこなうweb面接です。
一部の企業のみ導入していると思われがちですが、全国規模でWeb面接を導入している、これから導入予定の企業は多いです。
株式会社ワースが発表した「コロナ禍の転職市場」にて、全国の経営者・人事担当者1112人のうち6割以上がWEB面接について、『実施している(32.0%)』、『今後実施する予定(31.4%)』と回答しています。
転職エージェントと人材コンサルタントを兼任しているわたしも、大手・中小・ベンチャー問わず採用に力を入れている企業はほぼ導入しています。
実際にわたしが転職支援を行っている転職者の中にも、お昼休憩中に職場近くの貸し会議室をレンタルして面接を受けている方も何人もいます。
以下のようなサイトで近隣の貸し会議室や個室を探せるサイトもあります。個人レベルでも1~2時間、数千円で借りられるのでお昼休みに、ゆとりを持ってWeb面接を行うことができます。
Web面接に最適な場所|レンタルスペース・貸し会議室ならインスタベース
応募企業への面接に行く時間がとれない方は、一度検討してみてください。
転職エージェントの利用で解決
日程調整について、ポイントをお伝えしてきましたが、重要なことは面接の内容そのものです。時間帯や日程調整に時間をかけるよりも自己分析や面接対策を行ったほうが内定する可能性ははるかに高まります
しかし日程調整が必要なことも事実です、その場合は企業とのやり取りも代行してもらえる転職エージェントを利用しましょう。
正直、可能な面接時間帯は企業によっても違いがあります、企業のやり取りで無駄に心配などするくらいなら、すべてを丸投げできる転職エージェントを利用しましょう。
余った時間で、面接対策に力を入れるのが最もかしこいやり方です。
★まとめ
転職面接の時間帯について解説してきたので、最後にまとめておきます。
- 企業の面接時間帯は10時~19時スタート
- 土日の面接はレアケース
- おすすめは集中力があがる10時~12時スタート
- 面接の日程調整は時間帯に余裕をもって迅速に対応
- 面接は有給や時間外が基本だが現実きびしい部分もある
- お昼休みなどレンタルスペースを活用してWeb面接
- おすすめは日程調整を代行してもらえる転職エージェント