転職・退職における雇用保険被保険者証を解説

転職で新しい会社に入社した際は、雇用保険被保険者証というものを求められます。

今回は雇用保険被保険者証とは何か?また、その入手方法から無くした場合の再発行までを解説します。

雇用保険被保険者証とは何?

雇用保険被保険者証とは、その名のとおり、雇用保険の加入者であることを証明する文書です。

下記画像のように実物は横210mm、縦77mmの横長の用紙です。

雇用保険被保険者証の参考画像

次の2つのシーンで必要になります。

  1. 転職で新しい会社に入社した時に提出を求められる
  2. 失業手当や教育訓練給付金を受給する際に提出する

離職票とは違う

よく雇用保険被保険者証と離職票を同じものだと勘違いする方がいますが、それは違います。

離職票は正式名称を「雇用保険被保険者離職票」といい、「雇用保険被保険者証」と名称が似ているのがその理由です。

離職票(雇用保険被保険者離職票)は従業員が退職した時に、会社側がハローワークに提出する書類なので、間違わないようにしましょう。

雇用保険被保険者証を持ってない場合

会社から提出を求められたが、そのような証書は持っていないと思われる方も多いと思います。

実は雇用保険被保険者証は会社が保管しているケースも多く、転職経験がなければ見たこと無いという人の方が大多数です。

ひと言メモ
ちなみに、雇用保険被保険者証を会社が保管するのは雇用保険法施行規則第10条によって認められていないです。
ただ現実は、従業員に渡すと紛失などで再発行の事務処理に手間がかかるために会社が保管していることが多いです。

もし会社から交付されて手元にあるなら、そのまま新しい会社に渡せば良いのですが、無い場合は退職した会社から返してもらう必要があるのです。

退職した会社からもらえない場合は?

通常の会社なら退職日前に渡してくれるか、退職後にその他の書類などと共に2週間以内には郵送で送ってくれるはずです。

人事や労務などが機能していれば、退職者に必要書類を郵送することは、当たり前におこなわれていると思うので特に問題はないと思います。

ただ社長が一人で人事や労務もおこなっている場合や、社内の人事労務管理が出来上がっていないベンチャー企業などでは連絡しても雇用保険被保険者証をなかなか送ってくれない場合もあります。

また会社から交付された雇用保険被保険者証を無くしてしまう方も中にはいます。

まずは退職した会社に問い合わせるのが一番ですが、退職した会社に連絡するのはなかなか勇気がいります。

しかし安心してください、雇用保険被保険者証はハローワークで再発行できます。

ハローワークで再発行可能

雇用保険被保険者証の再発行は簡単です。まずは最寄りのハローワークに問い合わせてみましょう。

ハローワークにて置いてある申請書を記入し、下記のいずれかの本人確認書類と印鑑を持参しましょう。

  • 運転免許証
  • マイナンバーカード
  • パスポート
  • 写真付き住民基本台帳カード

申請書に記入する際に、退職した会社の正式名称と住所が必要になるので忘れずにメモか何かを持っていきましょう。

もしすでに新しい会社に入社しているのなら、現在の会社の正式名称と住所もメモして用意しましょう。

申請書に問題なければ、即日発行が可能です。その他、郵送で送ってもらうことや、代理人に依頼することも可能です。

次のページから全国のハローワークを探せるので、まずは問い合わせてみましょう。

全国ハローワークの所在案内 | 厚生労働省

転職・退職における雇用保険被保険者証まとめ

転職・退職における雇用保険被保険者証について解説してきました。最後に内容をまとめます。

  • 雇用保険被保険者証は雇用保険加入の証明
  • 転職時に新しい会社に提出を求められる
  • 失業手当や教育訓練給付金を受給する際に必要
  • 似ているが雇用保険被保険者離職票とは別物
  • 雇用保険被保険者証は会社が保管している場合も多い
  • 手元に無い場合はハローワークで再発行が出来る