転職における内定保留の伝え方を例文付きで解説!

第一志望の企業から連絡が来る前に、別の企業から内定が出た場合に、保険としてその企業の内定を保留したいと思うのは当然のことです。

この記事では、転職における企業への内定保留の伝え方を例文に沿って説明します。さらに、内定への返事は何日まで待ってもらえるかといった基本から、内定保留に関するポイントも解説します。

転職の内定保留は何日まで伸ばせる?

企業は1週間程度なら内定を保留してくれます。

ただ企業や状況によっては、2~3日しか待ってくれない状況もあれば、2週間程度は待ってくれる場合もあることは覚えておきましょう。

メールや電話を問わず、企業から内定通知の連絡をもらった際に、「◯日までに内定への返事をください」と伝えられるパターンが多いです。

もし、指定された期日よりも延長したい場合は、内定保留の延長をお願いする必要があります。

内定保留の連絡では3つのポイントが重要

内定保留のお願いをする場合には、以下3つのポイントに注意しましょう。

  • 内定への承諾と辞退の線引きをする
  • 連絡手段はメールと電話どちらにすべきか
  • 担当者に転職活動の進捗を伝える

内定への承諾と辞退の線引きをする

大前提は、内定承諾と内定辞退の線引きをハッキリさせることです。

例えば、別の企業が第一志望なら、その企業の選考結果が出れば結論を出せます。給与や待遇が不満なら、自分が納得できる具体的な数字や条件を決めましょう。

これがハッキリしないと、企業に対して内定保留をお願いできません。

連絡手段はメールと電話どちらにすべき?

基本的な連絡手段は、企業からの内定通知の連絡方法に合わせましょう。

メールでもらったらメールにて内定保留のお願いをすれば良いです。電話で内定通知の連絡がきたのなら、内定保留も電話で連絡します。

担当者に転職活動の進捗を伝える

企業側と内定保留の約束をしても、その期日を守らず内定を取り消されることが現実としてあります。

企業は優秀な人材を迅速かつ確実に採用したいと考えています。
そのため、いくら約束があっても、あなたと同程度の経験や能力があり、すぐにでも入社したいという応募者がいればそちらを採用する場合もあることを理解しておきましょう。

そのため、1度内定保留のお願いをしても終わりでなく、転職活動の進捗を担当者に伝えることは重要です。
例えば、別の企業の面接を待ってもらっているなら面接後にその結果がいつ分かるのかを連絡する、といった具合です。

進捗をこまめに伝えることで、企業に対するあなたの入社意思の高さが伝わるため、担当者も他の応募者の選考を止めて、安心してあなたの回答を待つことができます。

【例文】他社の結果待ちが理由の内定保留

選考が終わってない他社の結果待ちが内定保留の理由である場合について、例文を元に解説します。

株式会社◯◯
人事グループ▲▲様

お世話になっております、×月×日に内定のご連絡をいただいた転職まなぶです。
この度は内定をいただき、誠にありがとうございます。

大変申し訳ありません、お返事について×月×日までお待ちいただけますでしょうか。
現在、他社の最終選考を控えており、そちらの結果が×月×日までには出る予定です。

貴社には大変魅力を感じており、すぐにでもお返事をしたいのですが、慎重に比較検討したうえで決断したいと考えております。

わたくしの都合で大変申し訳ありませんが、何卒ご検討の程よろしくお願いいたします。

他社の最終選考を控えていること、結果が×月×日までに出ることを明記しましょう。

さらに内定をもらった企業に魅力を感じてはいるが、慎重に比較検討したいという旨を伝えれば、担当者も納得しやすいです。

他社と比べていることについて、失礼な印象を与えるのではないかと不安に思うかもしれませんが、問題はありません。

他社の選考のため待って欲しいというのは、内定保留時に最も使われている理由だからです。
事情が複雑で説明しづらい場合などは、この理由で内定保留のお願いをするのが良いでしょう。

【例文】家族への相談が理由の内定保留

妻や夫といった家族への相談・説得が内定保留の理由である場合について、例文を元に解説します。

株式会社◯◯
人事グループ▲▲様

お世話になっております、×月×日に内定のご連絡をいただいた転職まなぶです。
この度は内定をいただき、誠にありがとうございます。

大変申し訳ありません、お返事について×月×日までお待ちいただけますでしょうか。

貴社には大変魅力を感じており、すぐにでもお返事をしたいのですが、転職という重要な問題であるため家族と相談し慎重に決断したいと考えております。

わたくしの都合で大変申し訳ありませんが、何卒ご検討の程よろしくお願いいたします。

具体的な期日を設けるのは必須として、転職が重要な問題であり家族と慎重に相談したいという点を伝えましょう。

転職は家族との生活にも影響を与えることなので、その点を真剣に考えているというニュアンスが伝われば企業も納得できます。

【例文】仕事内容が理由の内定保留

詳しい仕事内容への理解が内定保留の理由である場合について、例文を元に解説します。

株式会社◯◯
人事グループ▲▲様

お世話になっております、×月×日に内定のご連絡をいただいた転職まなぶです。
この度は内定をいただき、誠にありがとうございます。

貴社には大変魅力を感じており、すぐにでもお返事をしたいのですが、具体的な配属先での仕事内容や働き方について気になっている点があり決断に至っておりません。

具体的には以下の点が気がかりです。

1 プロジェクトにおける具体的な役割や権限
2 プロジェクト終了後の配属先及び職務内容
3 私の職種における具体的な社内のキャリアパス

そこで勝手なお願いで申し訳ありませんが、貴社にお伺いしてお話を聞かせていただくことは可能でしょうか。

大変恐縮ですがお伺いできる日程をお伝えしておきます。

×月×日(木) 13:00~※13時以降は終日調整可能です
×月×日(金) 終日日程調整が可能です
×月×日(月) 15:00~※15時以降は終日調整可能です

お話をお伺いした翌日には、お返事をしたいと考えております。

わたくしの都合で大変申し訳ありませんが、何卒ご検討の程よろしくお願いいたします。

キャリアパス含めて、仕事内容について懸念点があり入社を決められないというのは近年よくあるパターンです。
この場合は、メールや電話でやり取りするよりも、実際に訪問して話を聞かせてもらうのが一番早いです。

重要な点は、事前に気がかりな点を記載すること、訪問できる日程を伝えることです。
このやり取り自体、内定を待ってもらっている状態なので、出来る限り要望と日程をハッキリと伝えるべきです。

加えて、訪問日の翌日までには返事をする旨を記載すれば、訪問時の翌日が内定保留の期日となります。

【例文】労働条件が理由の内定保留

給与や待遇など労働条件が内定保留の理由である場合について、例文を元に解説します。

株式会社◯◯
人事グループ▲▲様

お世話になっております、×月×日に内定のご連絡をいただいた転職まなぶです。
この度は内定をいただき、誠にありがとうございます。

貴社には大変魅力を感じており、すぐにでもお返事をしたいのですが、労働条件について慎重に検討して決断したいと考えております。
つきましてはメールで結構ですので、労働条件をお送りいただけますか。

労働条件を頂戴してから翌日中にはお返事したいと考えております。

わたくしの都合で大変申し訳ありませんが、何卒ご検討の程よろしくお願いいたします。

一般的な企業では給与や業務内容、休憩時間等の労働条件を労働者に明示することが義務付けられています。内定通知とは別に郵送等で送られることが一般的です。

平成31年4⽉1⽇からは、あなたが希望した場合にはメールなどの電子連絡でも労働条件の明示を受けることができるようになりました。

【参考リンク】
労働契約締結時の労働条件の明示 | 厚生労働省

入社してみると募集要項に記載された給与より低かったといったトラブルもあります。労働基準法で保証されているため、労働条件の明示を求めるのは当然の権利です。

もし、そういったものは作成してないと言われた場合は、危険信号なので内定辞退も検討してください。

ちなみに労働条件をもらってから、×日後にお返事しますと記載すれば、×日後を内定保留の期日と考えてください。

転職における内定保留のまとめ

転職における内定保留について解説してきました。最後に内容をまとめます。

  • 内定保留の猶予は1週間程度
  • 内定に対する判断基準をハッキリさせる
  • 連絡手段は内定通知の手段に合わせる
  • 内定保留後も担当者と連絡をとる
  • お願いするうえで魅力を感じていることを伝える
  • 内定保留のお願いでは期日を伝える
  • 内定保留のお願いでは理由を伝える